あきとの付き合いが長くなるに連れて、あきの友人たちの中で結婚する人が多くなってきました。ある時、友人のうちの一人の結婚式にあきと私の二人で招待されました。
このことはあきが自分も結婚したいということを暗に伝えようとしているのでは、と、ちょっと焦りました。
しかし、この頃には私の気持ちにも徐々に変化が出てきました。あきの年齢も結婚するには遅いくらいの年齢に差し掛かってきたのでその責任を取る、というような気持ちと、
「あきなら大丈夫。あきとならこんなに楽しく過ごせてるしわかりあえる。結婚するならあきのような女性が最適だ」
という気持ちが出てきていましたので、
「あきとなら結婚できる、いや、あきと結婚したい!」
と思うようになりました。
友人の結婚式も無事終わり、その後一週間ほどあきと一緒に過ごしていましたが結婚の話題などは全く出る様子がなかったのですが、あきの作った手料理を食べ終えて二人でソファーにくつろいでいるときに私の方から切り出しました。
「あきは自分の結婚についてはどう思ってる?」
と聞くと、あきはあっけらかんと、
「けんと結婚したいと思ってるよ」
と言ってくれました。
私はそれを聞いた時、そう思ってくれているのに今までは口に出すのは我慢してたんだなと感動しました。そして、
「じゃあ、二人の結婚についてこれからゆっくりでも話し合うようにしようか」
と伝えましたが、あきがすぐに立ち上がって、なんかごそごそとお風呂場の物陰の方に隠れるように行ったので何かと思ったらそこで泣いていました。よほど嬉しかったようです。私も感動して思い切って伝えて良かったなと思いました。
その日から二人の結婚の話し合いを1つずつはじめました。
コメント